知識

初めての雪道!車屋が教えるスタッドレスタイヤ仕組みと、雪対策!

雪道とスタッドレスタイヤ

自動車が積雪路や凍結路などを走行スタッドレスタイヤが活躍します。特
に、降雪地域では必須です。

しかし、関東圏や冬場に比較的暖かい地域では、余り雪が降らない為、馴染みの薄いタイヤでもあります。

そこで、車屋である私がスタッドレスタイヤの特徴や・交換時期・スタッドレスタイヤ以外の雪対策方法など説明していきますので、是非最後までご覧ください。

なぜ スタッド レスなのか?

スパイクタイヤ

スタッドレス普及前は、「スパイクタイヤ」が主流でした。ノーマルタイヤより複雑な溝や、やわらかいゴムを採用する「スノータイヤ」にスパイクピンを差し込み、グリップ力を高めたのが「スパイクタイヤ」です。

しかし、悪路で強力なグリップ力発生させるスパイクタイヤですが、積雪のない路面やコンクリートを走行すると、スパイクが路面を削ってしまい粉塵が発生します。

かつては、粉塵が人体に悪影響響を及ぼすものであったため、公害問題になってしまいました。

1992年には、スパイクタイヤ粉じんの発生を防止する法律が制定され、指定地域におけるスパイクタイヤの使用が禁止になっています。(指定地域は環境庁告示による)

そのためスパイクピン(鋲)「スタッド」無い「レス」タイヤが誕生しました。スノータイヤからスタッドを抜いたので、スノータイヤ=スタッドレスタイヤになります。他にも「冬タイヤ」ともよばれています。

ノーマルタイヤとの違い

スタッドレスタイヤと雪道

雪道に対して、安全性能を発揮するスタッドレスタイヤですが、おもな特徴やノーマルタイヤとの違いをメリットとデメリットに分けて解説します。

溝が深い

タイヤのトレッド面が広く、溝のブロック深いので雪をつかみ踏み固める力が強くなることで、雪とタイヤ間の抵抗が増えます。
また、深溝のブロックの角が雪に引っかかりエッジ効果」によって抵抗が増え、雪道での走る・曲がる・止まるを実現します。

トレッドに刻まれた多くの切り込み溝(サイプ)が、スキーのエッジのように凸凹の氷雪路面に作用し、その摩擦抵抗で駆動力や制動力を得る効果があります。

ブロックに溝

画像を見ると分かりますが、ブロックに細かい溝があります。この溝は「サイプ」とよばれます。サイプは水分を取り込み除水する機能や、タイヤの硬さを柔らかくする効果があります。

ゴムがやわらかい

低温時の走行が多いスタッドレスタイヤはゴムがやわらかく設定されています。タイヤのゴムはやわらかい程、路面と密着するので滑りにくいタイヤになります。

スタッドレスのメリット

氷上性能や雪上性能に特化しているのでノーマルタイヤと比較して段違いのグリップ性能を発揮します。

高速道路などで、「冬用タイヤ規制」を行っている場合は、スタッドレスタイヤ、タイヤチェーンなどの滑り止め装置を装着しなくては走行できません。

ノーマルタイヤでは法的に走行出来ないエリアでも、スタッドレスタイヤでは走行が可能です。

スタッドレスのデメリット

スタッドレスタイヤは路面抵抗を増やすために、タイヤのゴムがノーマルタイヤに比べて、やわらかいのが特徴です。

ゴムが固いノーマルタイヤに比べ、減りが早く、カーブなどで車体が揺れたりロール(車が傾く)する傾向があり、乗り心地が良くないです。

また、路面抵抗が大きいので燃費が悪くなりロードノイズが増えます。

注意が必要なのが雨天時の走行です。溝が深い為、雨天走行にも効果があると思う方が多いのですが、柔らかいゴムでは水の掃き出し力が弱いため水捌けが間に合いません。

特に夏の雨天時の高速走行は、ハイドロプレーニング現象を起こしやすいので注意が必要です。

ハイドロプレーニング現象の危険性はこちらでも説明しています。

タイヤ交換
車屋が教えるタイヤのメンテナンス方法クルマを運転していると、消耗品の交換が発生します。その代表的な物がタイヤです。しかし交換のタイミングがよく分からない方が多いのも事実です...

スタッドレスタイヤの寿命

スタッドレスタイヤの平均寿命は、製造年月日から約3年~4年になります。時間が経つにつれて、タイヤが硬化するので、たとえ溝が残っていても性能が低下してしまいます。

また、スタッドレスタイヤの溝は約10㎜(ノーマルタイヤ8㎜~8.5㎜)ありますが、残り溝が約半分の5㎜になると、スタッドレスタイヤとしての使用限界になります。

そのため、タイヤの限界しめす1.6㎜以下を示す「スリップサイン」とは別に、溝半分の位置に「スノープラットフォーム」があります。

スノープラットフォームが露出した時点が冬タイヤとして機能しないので交換をオススメします。


スタッドレスは4本交換が基本

動画にもありますが、スタッドレスタイヤは4本交換でないと効果を発揮できません。

一時的に装着するタイヤチェーンは駆動輪のみに装着します。その感覚でスタッドレスタイヤも2本交換で問題ないと思うかもしれませんが、前後タイヤに性能差があるとスピンしやすいので大変危険です。

スピンとは、タイヤがグリップを失い車が回転することです。

タイヤチェーンはあくまでも雪道での緊急用扱いで、乾燥路では使用できせん。また金属チェーンは30km/h以下、非金属チェーンで50km/h以下での走行を推奨しています。速い速度で走行する設計ではありません。

一時的に使用するものなのでチェーンは駆動輪だけでも問題ありませんが、スタッドレスタイヤは乾燥路や高速道路も走れるため、チェーンより走行速度が速くなります。

スタッドレスタイヤ2本を駆動輪に履くだけでも発進や加速は出来ますが、安定性やブレーキの制動距離は4本交換のスタッドレスタイヤに分があります。

本当に4WD(AWD)は雪道に強いの?

4WD車

4WD(AWD)は4輪すべてを駆動するので悪路走破性は高いのですが、ブレーキで止まる時は注意が必要です。

走行性能はダントツで4WDがダントツなのですが、ブレーキ性能は、2駆・4駆共に同じ構造なので、制動距離は殆ど同じです。

むしろ同じクルマの2駆と4駆を比較すれば、2駆の方が車体が軽いので制動距離が短いです。

車重が重くなるほど、下り坂の制動距離が長くなるので注意しましょう。


最近の流行りのオールシーズンタイヤ

オールシーズンタイヤGOODYEAR(グッドイヤー) オールシーズンタイヤ


オールシーズンタイヤとはノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの性能を足して二で割った性能を持ってます。

ノーマルタイヤ オールシーズンタイヤ スタッドレスタイヤ
夏の暑い乾いた道路 ×
雨の日 ×
シャーベット状の積雪路面 ×
圧雪路面 ×
燃費 ×
冬用タイヤ規制 要チェーン装着 商品によっては通行可 通行可
チェーン規制 要チェーン装着 要チェーン装着 要チェーン装着

一年中使えるので、タイヤの履き替えの必要がありません。タイヤ保管場所も不要になり、履き替えの工賃節約にもなるので、コスパがよく人気の商品です。

ただし、静粛性、乗り心地、運動性能といった性能は普通なので、特化した性能を求める方には不向きであり、雪が常に積もる地域の方はスタッドレスタイヤを履いたほうが間違いないです。

冬用タイヤ規制にはスリーピーク・マウンテン・スノーフレーク

スノーフレークマーク「M+Sマーク」と「スノーフレークマーク」

オールシーズンタイヤを検討する際は、画像右側のマークの有無が重要です。

画像左が「M+S」(マッド・アンド・スノー)マークで、泥や雪道でも走行できる意味です。

画像右は「スリーピーク・マウンテン・スノーフレーク」通称「スノーフレークマーク」よばれる認証マークになります。

スノーフレークマークがないと、冬用タイヤ規制エリアを走行出来ません。

スノーフレークマークはオールシーズンタイヤのみ適用されており、スタッドレスタイヤには、タイヤ側面に「STUDLESS」の刻印があります。

タイヤチェーンについて

チェーン規制の標識チェーン規制の標識

スタッドレスタイヤの性能向上で、需要が減ったタイヤチェーンですが、新しい「チェーン規制」で見直されています。

スタッドレスタイヤでも走行不可の新ルール「チェーン規制」

冬用タイヤ規制はスタッドレスタイヤでも走行かのですが、大雪特別警報などが発令された場合「チェーン規制」になる場合があります。

昔はチェーン規制が発令されても、スタッドレスタイヤでも通行可能でしたが、2018年12月14日以降は、チェーン装着車両のみ走行可能になりました。

スタッドレスタイヤを装着していても、大雪によりトラックなどが立ち往生し大渋滞が発生する事例があるため「冬用タイヤ規制」より厳しい「チェーン規制」が実施されました。

チェーン規制についてはこちらに詳細が記載してあります。

国土交通省チェーン規制について

タイヤチェーンには3種類があり、それぞれ特徴があるので個別に説明します。

金属チェーン 非金属チェーン 布チェーン
価格 ×
取付難易度 ×
走行性能
耐久性 ×

金属チェーン

エフ・イー・シー(FEC) 金属タイヤチェーン [ 雪道楽 α1 ] ラダー型 エフ・イー・シー(FEC) 金属タイヤチェーン ラダー型
エフ・イー・シー(FEC) タイヤチェーン [ 雪道楽QII ] [ 備えて安心・冬の必需品 ] YQ212エフ・イー・シー(FEC) 金属タイヤチェーン  亀甲型

金属製のタイヤチェーンの特徴は、なんといっても値段が安価でありながら、抜群の走破性があります。

金属製には「ラダー型」と「亀甲型」の2種類があり亀甲型の方が若干値段が高くなりますが、横方への走破性が高くなります。

ただし、振動が多く乗り心地も悪い上、騒音が大きいです。また雪のない路面を走り続けるとチェーンが切れるリスクがあります。

ラダー型で5,000円,前後、亀甲型で10,000円前後で購入できます。

非金属チェーン

非金属 ジャッキアップ不要 スノーチェーン 非金属 ジャッキアップ不要 スノーチェーン
カーメイト(CARMATE) 【正規品】 日本製 非金属 タイヤチェーン カーメイト(CARMATE)  非金属 タイヤチェーン

非金属チェーンの特徴は、乗り心地良さが売りです。ゴムやウレタン製で軽量なので振動も少なく、雪のない路面を走る事が可能です。

金属チェーンは切れるリスクがあるため、速度は20〜50km/hに対し非金属式は40〜70km/hで走れます。(推奨は金属30km/h以下、非金属50km/h以下)また画像左ような、脱出に特化した簡易的チェーンがあるのも、非金属チェーンの特徴です。

ただし、金属チェーンに比べ高額になってしまうのと、金属リングのようにまとまらない為、収納箱が大きくなってしまうのがデメリットです。

簡易チェーンは5,000円前後ですが、大体の商品は20,000~30,000円位します。

布チェーン

AutoSock(オートソック) 「布製タイヤすべり止め」AutoSock(オートソック) 布製タイヤチェーン
ISSE Safety(イッセ セイフティー) 布製タイヤチェーン スノーソックスISSE Safety(イッセ セイフティー) スノーソックス

布チェーンは、軽量でコンパクトで装着がとっても簡単なのが特徴です。

布なので、チェーンを履いた状態でも、殆ど厚みが増さないのでタイヤとフェンダーのクリアランスが狭いクルマや車高を下げた状態でも装着が可能です。

ただ、布なので路面状況が悪いと、破けてしまい寿命は50km~100kmと短いです。

あると便利なコンパクトで便利な雪対策グッツ

雪が降る地域に住んでいる方は、雪対策は万全ですが年に2,3回程度しか雪が降らない関東圏や、比較的暖かいエリアに住んでいる方に車載できる便利グッズを3点紹介します。

スプレー式タイヤチェーン

TYRE GRIP [ タイヤグリップ ] スプレー式タイヤチェーンTYRE GRIP スプレー式タイヤチェーン

スプレー式タイヤチェーンはタイヤの表面に粘度のある泡を吹き付け、固着させることによりグリップ力が上がります。

スプレータイプなのでタイヤの大小問わず、バイクや靴にも使え値段も3,000円前後でスタッドレスタイヤ、チェーンを購入するよりお得です。

解氷スプレー

古河薬品工業(KYK) 解氷スプレートリガー 500ml古河薬品工業(KYK) 解氷スプレートリガー 500ml

霜や氷をアルコールで溶かす解氷スプレーです。暖気して温めるのもよいですが時間や燃費等を考えると、500円前後で購入できるのでお得です。

ガススプレー式もありますが、低温時はガスの出が悪く噴射しづらいので、トリガー式がオススメです。

ジャンプスターター

UTRAI ジャンプスターター 22000mAh 大容量 車用エンジンスターター UTRAI ジャンプスターター 22000mAh 大容量 車用エンジンスターター

どんなに雪対策を行っても、バッテリーが上がっていては何の意味もありません。ジャンプスターターがあればエンジンの始動は可能です。

またシガー電源入力やUSB入出力があるので、車内のシガーソケットで充電ができ、USB PD充電対応のモバイルバッテリーの代わりにもなります。

バッテリー上がりに関しては、こちらの記事にも説明があります。

バッテリー上がりと女性
車屋が教える突然のバッテリー上がりに役立つアイテム3選!クルマのバッテリー上がり経験ありませんか?週末にドライブ。しかし突然出先でバッテリーが上がってしまい帰宅困難・・・せっかくのドライブが台...

最後に

毎年、雪対策を行わない方が立ち往生や事故をおこし問題になっています。雪が降ってからでは遅いのです。

事前に対策を行っていれば、事故に遭う確率も下がります。また、紹介した雪対策グッズは便利なだけではなく、他車を助ける事も出来るので携帯をオススメします。