車を所有していれば、必ず行うのが車検です。車検には様々なやり方があり、車検業者により、点検内容や費用はバラバラです。
どこで車検を受けるのが一番良いのか分からない方が多くいらっしゃいます。この記事を読めば、どの方法で車検を受けるのが良いのか、4つに分けて案内いたします。
必ず最後までご覧ください。
車検を受けるにあたって、様々な種類がある。
まず、車検の種類を大まかに分類すると4つに分類できます。・ディーラー車検・民間整備工場・車検専門店・ユーザー車検になります。
ディーラー車検
車を販売しているメーカーのディーラーで受ける車検です。殆どのディーラーが自動車整備事業の指定工場です。
陸運支局に自動車を持ち込まずに、工場内で車検受けられます。(規模か小さいディーラーの場合、認証工場の場合もあります。)
また、メーカー直属の整備士に見てもらえるので、品質の高い整備を受けられます。
認証工場 指定工場とは
認証工場とは、地方運輸局長の認証を受けた工場になります。認証工場でなければ、ブレーキキャリパーの脱着などの、分解整備を行うことを認められていません。車検の検査ラインがないため車検を受ける際は、陸運支局に車両を持ち込み検査を行います。
指定工場は、更に厳しい条件をクリアした工場になります。指定工場は検査ラインを設置しているので工場内で車検を行います。(新しい車検証のみ陸運支局で発行します)
デメリットとして、交換部品は純正部品を使用、作業工賃が他に比べ、高く設定されているため、検査費用が割高になる傾向があります。
国産ディーラーの時間工賃は1時間7,000~12,000円位が相場です。民間工場の場合、ディーラーより安く設定するので大体5,000円~が多いです。同じ部品を交換しても工賃が高いのがディーラーです。
普段、あまり車のメンテを行わない方や、費用が割高になっても、絶対的な整備の質を求める方は、ディーラー車検がお勧めです。
民間整備工場
民間整備工場とは、○○モータース、○○整備工場、ガレージ○○と言った、主に整備や修理を行う、町の自動車修理工場です。
大規模な工場でもない限り、殆どが認証工場です。中古自動車販売店や、ガソリンスタンド、パーツ販売店と併設している場合もあります。
基本的に工場で点検整備を行い陸運支局に車を運び車検を受けます。社外部品や中古、リビルトなどの純正よりも安い部品での交換も可能です。またディーラーより整備工賃が安いので車検費用は安くなります。
代わりに・検査場の予約・車両の移動が必要になるのと、台車の数が限られているので時間が掛かります。また車両移動が自走の場合は、走行距離が増えてしまうのがデメリットです。
ディーラーと同じ整備内容で大体2~3万円安く仕上がります。
車検以外にも日常点検や整備で車を見てもらいたい、ディーラーより安く車検を行いたい方は、民間整備工場がオススメです。
車検専門店
その名の通り、車検のみを行う工場です。値段とスピードで勝負しているので、殆どのお店が指定工場になっており、自社で車検を行える強みを生かして、立ち合い車検などの他にはないサービスを行っています。
車検専門店の殆どが、フランチャイズチェーンの為、消耗品などを一括で仕入れたり、業務を車検のみに特化し人件費削減などでコスト削減を行っています。そのため、短時間、低価格で車検を行えます。
デメリットとして、車検に合格するだけの軽整備になる、在庫部品以外の交換が発生すると結局、時間と費用が掛かりメリットを相殺してしまうこともあります。
ディーラーと同じ整備内容で大体3~4万円安く仕上がります。
普段、点検やメンテナンスを自分で行っており、手早く車検を終わらせたい方にお勧めです。
ユーザー車検
ユーザー車検は、認証工場、指定工場以外での車検を取得する行為です。
ユーザー車検を受ける方が、自分で整備を行い車検を取得するので、法定費用+交換したパーツ代=車検費用になります。人件費等のサービス料金が一切掛からないので圧倒的にコスト削減できます。
デメリットは・点検・車検の予約といった作業をすべて自分で行う必要と、すべての作業を自己責任で行う事です。また陸運支局は、土日祝日休みになるので平日に行う必要があります。また、車検不合格になった場合、自分で解決しなければなりません。
自己責任になりますが、ユーザー車検が一番安く車検を行うことができます。
よく勘違いされる方が多いのですが、自分で車検を取得するのがユーザー車検だと思っている方が多いのですが、車屋さんに車検をお願いしても、認証を取得していなければ、ユーザー車検になります。
ほとんどが、民間整備工場やディーラーと提携して車検を委託していますが、一部の業者に見受けられます。
平成26年2月17日以降に車検証の備考欄に記載事項が追加されました。画像の場合は、点検記録簿を車検前に作成し、本人が運輸支局に車両を持ち込み、ユーザー車検を受けた事になります。
[受検形態]が他に認証整備工場、指定整備工場の表記も有りますが、その他になっている場合は注意してください。分解整備を行っていない可能性があります。
なぜ、車検は業者によって値段が大きく変わるのか
車検費用は大まかに2つに分けられます。法定費用とその他費用です。法定費用は自賠責保険、重量税、印紙代の国に治める費用なので法定費用は、値引きできない部分ですし、必ず支払う費用です。
車検の値段差はその他費用の内訳で値段が変わります。よく内訳に車検基本料金や工賃等が有りますが、その部分が業者の利益になります。
ディーラーの場合、車検基本料金が5万円前後の設定が多く、民間整備工場や車検専門店は2万円前後が多いです。
例えばトヨタ・ノア(ガソリン2t未満)のディーラー車検(部品交換無し)は
- 自賠責保険24ヶ月 21,550円
- 重量税 32,800円
- 印紙(指定工場) 1,200円
- 車検基本料金 50,000円
- 車検費用合計 105,550円 ※2020年8月調べ
部品交換無しで10万円オーバーです。他の業者なら10万円を切るので、値段差が大きく感じます。
ユーザー車検の場合は法定費用のみなので55,550円です。
複数の業者を比べて相見積もりをしよう
ディーラー車検と同条件で見積もりすると、値引き以外のサービスが付随するので色々と比較した方がお得です。
ビッグモーターの場合
- 自賠責保険24ヶ月 21,550円
- 重量税 32,800円
- 印紙(指定工場) 1,200円
- 車検基本料金 13,600円
- 車検費用合計 68,350円
早期予約や台車なし割引等で最大8,000円割引になり割引後価格は61,150円になります。更にオイル交換8回分無料チケットが付属
オートバックスの場合
- 自賠責保険24ヶ月 21,550円
- 重量税 32,800円
- 印紙(指定工場) 1,200円
- 車検基本料金 12,800円
- 車検費用合計 68,350円
更にメンテナンスカードが付属、オイル交換やパンク修理等の工賃が何回でも無料になる特典付き
車検のコバックの場合
- 自賠責保険24ヶ月 21,550円
- 重量税 32,800円
- 印紙(指定工場) 1,200円
- 車検基本料金 14,300円
- 車検費用合計 69,850円
ネット予約で最大3,850円割引になり割引後価格は66,000円になります。更に車検最低保証価格システムを採用しており他社の見積もりを提示すれば、その価格より10%オフでサービス提供を行っています。
以前、私が陸運支局で車検の順番待ちをしてる際に、車検屋さんと話をする機会があり値段について聞いてみたのですが、今はどの業者も車検単体で利益を求めていないとの事。
車検をきっかけに、車やパーツ販売等のリピーターになってもらうのが目的みたいです。
なので、車検は安いところが多いです。いつも使っているところ以外でも安いので見
積もりを出してもらいましょう。
まとめ
車検の方法を、値段と信用度が高い順に案内しました。よくディーラー車検は高いといいますが、信用度は圧倒的に高いです。
車の買取査定を行う時、点検記録簿の名義がディーラーの場合評価が良くなります。また比較的新しい中古車を購入し、保障継承を受ける際はディーラーで1年点検を受ける必要があるので、費用が高くても大きなメリットがあります。
自分で整備する方はユーザー車検、コストパフォーマンスやスピード重要視する方は、車検専門店がオススメです。
一番バランスが取れているのが民間整備工場です。異なるメーカーの車両を複数所有してる場合でも、まとめて面倒見てもらえたり、常連になるとサービスが良いのは民間整備工場が多いです。
もし車が古くて、部品交換が増え車検費用が高額になってしまう場合は、乗り換えるのも1つの手段です。故障の不安を抱えながら車を維持する位なら、好きな車、新しい車に乗りかえ、より快適なカーライフを送れるのかもしれません。