夏になると、とっても暑区なる車内ここ最近は30度を超える真夏日も増え更には35度を超える猛暑日も…
そんな時役に立つのがエアコンです。現在のクルマには標準で装着されていますが、なかなか冷えなかったり、ぬるい風が出てきた経験はありませんか?
クルマのエアコンは基本的な構造や原理は家庭用のエアコンと同じなのですが、エンジンの熱や振動などの影響があるので、故障しやすい部分でもあります。
そこで、クルマやの私がエアコンのメンテナンスから、簡単に効率よく車内を冷やす方法を伝授いたします。ぜひ最後までご覧ください。
なぜエアコンが必要なのか?
カーエアコンはクルマのA/Cボタンを押すと、エンジンの動力を利用してコンプレッサーが作動し、冷媒(エアコンガス)が循環しエバポレーターとよばれる部品を通過する事で、乾燥した冷気を吹き出す事で車内を冷やします。
カーエアコンは冷房と除湿のみで、暖房はエンジンの熱を利用(電気自動車を除く)して暖めます。
車内を冷やしたいときや、窓ガラスが曇ってしまった場合はエアコンの除湿機能で曇りを除去する事が出来ます。
なので、高温多湿の日本の夏を過ごすのに必須なのがカーエアコンです!
カーエアコンと燃費の関係
エアコンを利用すると燃費が1割以上悪くなります。
これは、コンプレッサーを動かすのにエンジンの力を分けてもらうためエンジンの負荷が増えてしまうからです。
画像のようにエンジンの動力をベルトで伝達しコンプレッサーを回すので、エアコンをつけて負荷が増えた分エンジンの回転を上げるので、その分燃料を消費してしまいます。
モーターでコンプレッサーを回すタイプは、バッテリー利用するので燃費の悪化を抑えられるといわれていますが、バッテリーの充電もエンジンの力を利用するので燃費は悪くなってしまいます。
クルマの温度調整の仕組み
クルマの冷媒(エアコンガス)は、ほぼ同じ速度で循環しています。そのためカーエアコン単体では温度調整が出来ません。
そこでエアミックスドア、エアミックスダンパーを呼ばれる部品が冷気と暖気を混ぜているのです。
混ぜる比率で温度調整を行い設定温度を変更する事が可能になります。
もし、エアコンの温度調整が利かない場合は、エアミックス系の不良か、暖房の故障の可能性があります。
効率の良い車内の冷やし方
真夏の車内は熱がこもるため非常に高温です。外気温が30°を超える炎天下での車内は50°を超え、熱中症のリスクを増やしてしまいます。
昔はエアコンをつけて5~10分暖気運転(アイドリング)をしてから車に乗り込むなんて光景もよく見かけましたが、今は「環境問題」「ガソリン価格の高騰」「車両盗難」のリスクもあるためオススメ出来ません。
そこで、車屋がよくやる車内温度を効率よく下げる方法を紹介します。
ドアの開け閉めで熱気を逃がす
- 運転席以外の何処か1カ所の窓を全開(なるべく運転席から遠い位置が理想)にする。
- ドアの開け閉めを4~5回繰り返す。
たったこれだけで、全開の窓から熱気が勢いよく逃げていきます。※イージークローザー付きやドアを開けた際に窓が少し下がる車両は故障の原因になるので、ドアを団扇のように扇ぐほうが安全です。
車内はまだまだ暑いのですが車内の熱気が逃げることで、車内の空気中の温度は外気と同等になります。
走り始めは外気導入で
- すべての窓を全開にする
- エアコンを外気導入で走り出す
クルマの走り始めは、ダッシュボードやハンドルなど部品に熱がこもっておりすぐに車内は暑くなってしまいます。なので最初は暑い空気を「内気循環」で冷やすより、外気導入の方が効率よく冷やす事が出来ます。
また、窓を全開ににする事でさらに熱気を追い出すことができます。走り出し2~3分後には車内の方が涼しくなってきます。
その後、内気循環に切り替えて冷たい空気を循環させることで、効率よく冷やすことができます。
外気導入と内気循環の使い分けかた
クルマの空調には、外気を取り入れる「外気導入」と車内の空気を循環させる「内気循環」があり任意で選べるようになっています。
「外気導入」その名の通りで、外気を取り入れて車内の換気を行う時に行います。外気を取り入れる事で「車内の換気」、外気温に近ずけ温度差が無くなるので「窓ガラスの曇りの除去」には外気導入が有効です。
特に冬場のガラスの曇りは、車内外の気温差が大きくなるので曇りやすくなります。乾燥した外気を窓ガラスに当てる事で効率的に曇りを除去する事が出来ます。
フロントガラスの曇りにはデフロスター
エアコンのパネルには画像のようなデフロスタースイッチがあります。デフロスターをONにすると、フロントガラスにエアコンの風を当てるので曇りを除去することができます。
フロントガラスの曇りは視界を遮り、事故の原因にもなりかねないので曇りが発生したら積極的にデフロスターで曇り除去する事をおススメします。
また、窓の汚れは曇りの原因の一つでもあるので、安全運転のためにも常に窓ガラスは綺麗にしましょう。
「内気循環」は、外気の入り込みを抑えて、車内の空気を循環させる場合に行います。
排気ガスが充満するトンネル内、花粉の時期など外の空気が悪い場合や車内の温度を大きく変えたい場合に使用します。
車内の空気を循環させるので、臭いの入り込み抑えられ、外気を遮断するのでエアコンを効率時に効かせる事ができます。
運転中の基本は外気導入!!
クルマの進化と共に向上しているのが車内の密閉率です。密閉率が高ければ遮音性、エアコン効率のアップなどメリットが多いのですが、1つだけデメリットがあります。
それは、内気循環で走り続けると車内の二酸化炭素濃度が濃くなってしまいます。
二酸化炭素濃度が濃いと眠気や軽い頭痛引き起こす原因にもなりますので、換気をするか、外気導入を利用しましょう。
クルマの取扱説明書にも、外気導入での利用を進めているので内気循環は一時的な利用をオススメします。
参考 ドライブ中で、空調は「内気循環」「外気導入」どちらがいいの?
車内の温度を下げるためにやっておくこと
あっという間に車内温度が外気温を超えてしまう夏場の車内、エアコンを効率よく効かせるためには車内の温度上昇を抑えるのがポイントです!
そこで、抑えておきたいカーグッツ3点を紹介いたします是非参考にしてみてください。
シンプルでコスパ最強サンシェード
サンシェードは昔からある、車内の温度上昇対策グッズの一つです。フロントガラスの内側に立てかけて置くことで太陽光によって車内温度上昇とダッシュボードやハンドルの劣化を防ぎます。
特に夏場のハンドルやダッシュボードは黒系なので特に熱を吸収してしまい、触れなくなるほどのレベルです。また紫外線や高熱は、樹脂製のダッシュボードは加熱によりひび割れを起こす原因にもなります。
せっかく車内の空気を冷やしても、ダッシュボードが熱を吸ってしまうので効率が悪くなってしまいます。
最近のサンシェードの主流は傘型で、サンシェードが自立するのでサンバイザーや吸盤で固定する必要がなくなり利便性がだいぶ向上しました。また折りたたみ傘並みのサイズに収納できるので保管場所にも困りませんね!
高級車の機能をシートファンカバー
本革シートを採用する高級車などには、蒸れ防止対策にシートベンチレーター機能が採用されています。
革表面にパンチングメッシュ加工されており、内臓されたファンが身体と座面の間にこもった熱や湿気を複除去してくれる機能です。
そんな高級車にしかない機能を、シートカバーで実現しています。
クールカーシートは、体が密着する太ももから背中にかけシートから空気が出るので蒸れずに快適に運転する事ができるのでエアコンの効率が非常に良くなります。
座布団型のクールマットは軽量コンパクトでしかもUSB電源なので、車はなく職場や家の中でも利用できます。
両方とも\5,000円以下で購入できるのでコスパは非常によいです!
プライバシー保護にも最適カーフィルム
最近の車にはUVカットガラスの採用やプライバシーガラスの採用でカーフィルムを施工する必要性がないと思われる方が増えてきました。
しかし、カーフィルムを施工する事でさらに日差しの差し込みを抑え、断熱効果も得られるので、エアコンの効き具合は明らかに良くなります。
透過率の低いスモークや透明フィルムであれば、夜の視認性が損なうこともありません。
フルスモークは違反
フロントガラスと運転席、助手席の窓ガラスには、道路交通法で可視光線透過率が70%以上ないと不正改造となります。(6カ月以下の懲役、または20万円以下の罰金)
最近の純正窓ガラスの透過率は、約70~80%なので、透明のカーフィルムであっても透過率70%以下になる可能性があるので注意が必要です。
カーエアコンガスやオイル量は適正か?
せっかく、エアコン効率を上げる対策やグッツを利用してもエアコン自体の調子が悪ければ意味がありません。
よくあるトラブルでガス量の低下がありますが、単純にガスを補充するだけでは修理になりません!!
エアコンガスにもR12、R134aガスと種類があるので注意が必要です。
エアコンガス量は少なくても多くてもいけません。ガスが少なければ効きが悪いだけですが、ガスが多いとガス圧が高すぎて安全装置が働きコンプレッサーが動かなくなってしまいます。
エアコンガス補充の知識があり、工具を持っているのであればDIYでも問題ありませんが、不安であれば修理工場などの専門家に見てもらうのをオススメします。
最後に
ここ近年猛暑日が続きエアコンがなくてはならない存在になりました。
エアコンは車内空間を快適にしたり、窓ガラスの曇りを除去するなど便利な反面、動作中は燃費が悪くなってしまいます。
今回紹介した、アイテムや手順を駆使すればエアコンの効率が良くなりコンプレッサーの作動時間も抑えられますのでチョットだけ燃費の悪化を抑える事ができるのでお財布にも優しくなります。
是非、試してみてください。